TOP > お掃除エキスパート便 受講者専用ページ > vol.1 カーペットのシミ抜きの方法
2008年11月1日(土)
アルカリ洗剤はよく汚れが落ちますので、定期清掃ではカーペットクリーニングでアルカリ洗剤を使用します。
しかし、
アルカリ性溶液は布染色の色を定着させる液
としても使用されるくらいなので、運悪くお茶やコーヒーの成分(タンニン)がカーペットに残っていた場合、その部分だけ染色されてしまいます。
紅茶に重曹などのアルカリを入れると色が濃くなる性質(紅茶に含まれるタンニンの性質によるもの)を持っているので、定期清掃前には気付かなかった薄いお茶ジミが、清掃後に色が濃くなり取れないシミとなって出現するのです。
これが取れないシミの正体です。
今回は、過酸化水素溶液(酸化剤・殺菌剤・漂白剤として利用されるもの)で取る方法です。
過酸化水素溶液の使い方は3種あります。
① そのまま適度に希釈し、何度か塗布する → 結果が出るのに1日以上
② ①にアンモニア(アルカリ)を加え塗布 → 結果が出るのに10分~1時間弱
③ ①にアイロン(熱)を当てて使う → すぐに結果が出る
業務用には17%過酸化水素溶液+アンモニア(アルカリ)+熱を使うといった商品もあり、そこまでやれば、さすがにどんなシミでも取れるでしょう。
実際のところは5%濃度の過酸化水素溶液を用いて1~3日かけて取るのが仕上がり的にもカーペットを傷めません。
アンモニアを使用すると反応が促進するので早いですが、臭いがきついのでオフィスには不向きです。
● 用意するもの … 5%過酸化水溶液
① シミはあらかじめ中性カーペットシャンプー等で取れる汚れは取りきる。
② 5%過酸化水素溶液をシミにかけ、シャバシャバ程度に湿らす。
③ 1日放置
落ちるまで何日か②③を繰り返す。
何日も待てない場合は②の工程後アンモニア溶液を同量かけてみて、アルカリと反応させると効き目が早まります。(早まりますが臭いです)
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